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小野瀬潤のいる生活。
2024/05
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……悪夢だ………。


遅刻ギリギリでバイト先の階段を駆け下りる。
某地下食品売り場である。
いつもなら3階の更衣室で制服に着替え、2階の事務所でタイムカードを切り、B1までの裏階段を駆け下りる。
大抵階段は駆け下りる。
ほとんどが遅刻ギリギリだからだ。
一分でも30秒でも、職場に拘束される時間を少ないしたい。
ってのは、言い訳で。ただメンドクサイからなのかも。
そして食品売り場の人ごみを『いらっしゃいませ』だの『失礼します』だの言って、休憩室とは名ばかりの4畳半程の空間に荷物を置き、10台あるレジに『おはようございます』とあいさつして自分のレジに入るわけだ。

12月1日
ホントに遅刻すれっすれだった。
大して時間の短縮にはならないのだが、裏階段を使わずに1階の売り場に出てレジ真正面に位置する階段を駆け下りていた。
客に気を使いながら食品売り場を通るより、1分ないし1分半こちらの方が早いと思われる。
思われるだけで、本当のところは知りはしない。
1分ないし1分半の時間を短縮しようというギリギリの状況で、誰がタイムを計る余裕などあるものか。
最悪勤務時間を越えていた時の言い訳を考えながら、…何と言うのか一つ目の階段を降り、逆側の1階にもレジとは逆側の食品売り場にも昇り降り出来る(エントランスというのだろうか)場所に降りて、最後の階段に足を伸ばしたところで見てしまった。


どんな状況でも笑顔の耐えない食品マネージャー。
名札の下には『私は笑顔の接客をしています』…だったか…そんな文句のシールが貼られている。
誰がいつ決めて始まったか分からない、スマイルコンテストというものにパスした人だけが貼っているものだ。
何人中何人がパスして、その審査がいつ行われているのか分からないそのくだらないコンテストに当然通っているわけでもなく、いつだかに行われる再研修にはやっぱり参加決定なんだろうかと、常に笑顔なマネージャーを見る度にチラリと頭をよぎる。
どんなものかも想像つかない再研修で、集まった人が作り笑いを浮かべている様を1度想像して胃がムカついた。

足を踏み降ろそうとした時、7番だか8番のレジに入っていたマネージャーが顔を上げた。タイミングが良かったと言うのか、客も含め数十人がいる中で一番に私の目が捕らえたのは彼女の姿だった。
遠目だが、やはり微笑を浮かべているような気がする。
ほとんどがサービスカウンターでの勤務である彼女が、レジに入っているという事は人が揃っていない時なのだ。
年末調整で勤務時間を1時間削って貰っていた為、彼女は私の変わりにレジに入り、勤務開始間近になっても現われない私を待ち侘びて顔を上げたところだったのだろう。
人間の脳ミソとは不思議なもので、階段1段下りる間にコレだけの事が考えられるのである。
そして次の段に足が無意識のうちにかかろうとしている時に気付いた。


……ちょっと待て…あんた何被ってんだ……それって……


思わず階段を逆に昇ろうかと思った。
慌てていたとはいえ、何故気付かなかっただろう。
何故視界に入ってこなかっただろう。

レジに入っている全員がサンタの帽子を被っていた…

…悪夢だ……

去年の今頃が頭の中をフラッシュバックする。
客『それっていつまで被ってんの?』
私『多分25日のクリスマス終わるまでですかねー…(小声で)終わったら即行脱ぎ捨ててやる…』
客『(笑いを堪え切れず)大変だーね』
私『(やけ笑い)お仕事ですからぁー』


また今年もアレなのか…?しかも去年は時期的にもう少し後、クリスマス2週間前くらいからだったよな…?
…20数日もコレを被れって言うのか?!?!!!


皆さん、SEI○Uにはもうサンタがやってきていますよ。
ほら、…お客さん苦笑いじゃん。
子供口開けて見てるって。瞬きしてないってば。
おばちゃんが『あら、かわいいサンタさんねー』と微笑みます。
…おばちゃん…こう見えて20半ばなのよ…?…恥とか感じるお年頃なのよ?
ああ、そう考えるとパートのおばちゃん達が物凄く痛々しく見える…。


あと何回、鏡の前でサンタ帽を被った自分にため息と脱力感を浴びせられるんだろう…
考えたくもない…。
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